絵描きパパの育児実験記ロクLABO

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絵描きパパの育児イラストブログ

アメリカのアートカレッジ講師に聞いた!子供に絵を教えるときに大切な事(2/2) ~そこに魔法はないよ編~

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今回は「アメリカのアートカレッジ講師に聞いた!子供に絵を教えるときに大切な事(1/2) ~アートの教え方編~」の続きとなります。


前回の記事をまだ読んでいない方は、是非先にそちらをご覧ください。

<前回の記事↓>

ekakipapa.hatenablog.com

 

 

継続することの大切さ!絵を上手く描く魔法は存在しない

前回の記事では、アメリカのアートカレッジの講師の方が自閉症の高校生たちに向けた講義の中で「ちゃんと継続することが大事だよ」と教えることが大事だと言っていたと紹介しました。
 
絵や音楽などの芸術活動は、見た目の華やかさとアーティストによって生み出された作品の魅力に誘われて「自分もこの人のようなカッコいい絵が描きたい!」「自分もあの人のような演奏をしたい!」と思って始めます。
 
でも、最初はもちろんすぐに上手にできるはずもなく、理想と現実のギャップの多さにめげて継続することを辞めてしまったりする人もたくさんいます。
 
特に、アートを始める人は、もともと美的感覚や美意識、芸術感覚の優れた人です。そしてその美的感覚の高さから、スタート地点の自身のヘタさ加減に絶望し「こんなはずではない」と継続することを辞めてしまう、という事を聞いたことがありますが、ほんとその通りだなと思っています。
 
誰しもみんな最初はへたくそなんです。
 
以前ご紹介した寺田克也氏の著書「絵を描いて生きていく方法?」で以下のような一説ありました。
人は自分の成果を待てないじゃないですか。プロと同じ絵具使ってるんだから、すぐ描けるだろうと思うし、同じ漫画の道具を使えば、すぐ描けるだろうという、「すぐの呪い」にかかってたわけですよ。
空山基さんのHow toを見て少しだけ描けるようになって、
そこで「すぐの呪い」が解けたんです。そのHow toのおかげで。そしてついにイラストの秘密も無くなってしまったので、秘密はないんだ、地道に頑張るしかないんだっていう覚悟もそこでできた。ちゃんと時間をかけてるんだなってわかった。
自分も経験したことがあるのですごくわかるのですが、プロは高価な道具を使ってるから上手で、それがないから自分には描けないのは当たり前って思ってしまうと、その人の努力の部分に目が行かなくなってしまうんですよね。
 
で、 実際にその道具を、貯金してためたお金で「えいやっ」と買ってもプロと同じ線は描けない。あ、道具がすべてじゃないんだ、ってのは結構気づくまでに時間がかかりました。やっぱりプロはきれいな線が書けるようになるまで地道に頑張ってるんだな、っていうことには意外と気づかないんです。

僕は、バンド全盛の学生時代に、お小遣いを貯めてGibsonのレスポールを買ったけど"B'zの松本さんみたいな音でないじゃん”と思った経験がありました。今思えばそりゃそうじゃんって感じなんですけどね。

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そういうことを学べるという点で、特定のアートの授業を新しく始めるといった時に、その手法で完成までの過程が見れるHow to動画などがあると、

「魔法はない」
「しっかりと時間をかけて技術を身に着けているから描けている」

ということが理解できます。
 
YouTubeのチュートリアル動画などを見せるというのは、学生に
 
「すぐにはできないよ」
「継続することは大事だよ」
「継続するとこの人のような絵が描けるかもしれないよ」
 
とお手本を提示できるという事にもなるんですね。
 
以前、この記事で、
 
絵を教えるときに描き方を説明しないで「さぁ、自由に描きましょう」と言うのはものすごく雑で、子供に絵は苦手だと感じさせてしまう原因にもなりかねないと書きました。
 
これから始めようとする絵の手法に関して、最初にHow toを見せるという事はこの点に関してもしっかりと対応することが出来ていると思います。
 
自らの体験談から学ぶ「言い訳をさせない方法」
また、この記事を書く過程で、ひとつ自分の体験を思い出しました。以前、自分が医療大の学生時代に病院実習で行っていた病院の課外活動で、脳梗塞の後遺症で半身マヒになった方のリハビリをアートでやっているところにお邪魔したことがありました。
その時は水墨画だったのですが、僕はST(言語聴覚士)の卵として、患者さんが水墨画を描くお手伝いをしました。 
 
その時、僕のスーパーバイザーだった言語聴覚士の方に言われたのが「患者さんに例を見せるときには必ず利き手ではない方の腕で描きなさい」という事でした。
 
それは、
 
「あなた(例を見せる人)は病気があるわけではないのでキレイに描けて当然で、患者さんが上手に描けないことを病気で麻痺があることのせいだ、という思考になってしまっては本人のやる気を失ってしまう」
 
という理由からでした。
 
 ”道具のせいにしない、病気のせいにしない、なんでもすぐできると思わない。でも、時間をかけてしっかりと練習すれば、必ず上達する”
 
 このことをちゃんと教えることは、本当に大事です。
 
絵に限った事ではないかもしれませんが、もしお子さんに辛抱強く練習してもらいたい場合は、
 
「上手な人はしっかり練習してること」
「特別な道具を使ってなくてもうまい人はうまいこと」
 
などがわかる動画などをお手本として見せるといいかもしれませんね。
 
必ずみんな最初はへたくそな時期があるんだよ、と言うのは伝えてあげると頑張れる気がします。
 

今回の経験から感じた事は「YouTubeの可能性」と「英語の必要性」

今回は偶然自分のYouTubeチャンネルから連絡を貰い、アメリカのアートスクールでの様子を聞くことができました。
 
YouTubeは映像、音楽、コンテンツがあれば誰でも配信でき、とりわけ言語の制約がそこまでないことから世界中の人から見られる可能性があります。
現に、自分のYouTubeのチャンネル登録者8400人のうち、国別の割合で日本はたったの13%で、残りの87%はその他の国からの登録です(トップはアメリカで21%)。
 
アートで何かしらの表現をしたい人にとって、YouTubeはとても便利かつ言語バリアの少ないツールだなと思いました。
 
英語ができれば更にバリアは減る
 
僕の配信してるドローイング動画では、英語でサブタイトルを入れているものも幾つかありますが、僕が英語を喋ったりする音声はありません。しかし、プロフィールやコメントには英語で返信をしていることから、英語でのメッセージがかなり沢山届きます。
 
そこから来た仕事の依頼もあり、YouTubeに言語のバリアが少ないとは言いつつも、最低限の英語ができることはやはり可能性を広げる助けになってくれていると思います。

まとめ

今回は「自分の絵を海外のアートスクールの題材として扱ってもらい、海外のアートを学ぶ学生たちの反応を知りたい」という点から、自分の方から積極的に連絡を取り質問をしてみました。
 
結果、アメリカの子供たちに自分の絵がどのように受け入れられたのかを知ることができ、また海外の講師がどのようなことに注意をしてアートを教えているのかを知ることが出来ました。
 
そして、自分が以前記事で書いたように「書き方を教える」という事をしっかりやっており、その方法として「YouTube動画」を使っていること、僕のようなセミプロアーティストにも依頼をしてくれたことなどから、かなり柔軟なカリキュラムで授業をやっているんだなと驚きました。
 
先ほど紹介した寺田克也氏も、
上手く描けてないときは自分はダメだとか、道具がダメなんじゃないかとか思いがちなんですけど、そうではないってことに気づくのにだいぶ時間がかかりましたね。誰も教えてくれないから、自分ひとりで気づくしかない。
鉛筆一本でだって、すごい絵は描けるんですよ。要はそこを最初に誰にも教わらなかったから、えらい遠回りしたなと思います。
と言っています。
 
道具がすごいんじゃなく、すごい絵を描いてる人はすごい時間をかけてしっかり努力をしている、と言うのを子供に伝えるというのは大切なことだなと改めて思いました。
 
2回に渡る長い記事となりましたが、読んで下さりありがとうございました。
 
絵を描いて生きていく方法?

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